土の中に入れる事で冬の間長期に渡って保存する事が可能な大根ですが、雪国では昔から雪の中や畑の中、更には「つぐら」に入れる事で、寒い冬の間も鮮度を保ちながら保存する方法が今も残っています。
冷たい雪の中ですが、意外にも雪の下は一定の温度が保たれているため大根の甘さがグッと増しとても美味しくなるのだとか!
そこで今回は雪国・寒冷地で古くから行われてきた大根の保存方法をご紹介します!
雪の下でいったいどれくらい保存できるのか保存期間のご紹介から、雪の下で保存を行う際の注意点なども併せてご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。
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大根の保存方法を一覧表にまとめました。印刷してみやすいところに貼っておくと、いつでも保存方法が確認できます。
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雪国(寒冷地)での大根保存方法
雪国や寒冷地では、雪の中に大根を入れる事で冬の間鮮度を保ちながら長期保存を行う事ができます。以下にやり方をご紹介します!
大根の葉はそのままにしておくと大根の栄養分を吸収してしまうので、冬の初霜が降りる前(11月中旬から末頃)に大根を一旦収穫し、葉の部分を切り落としておきます。
切り落とした葉の部分はキッチンペーパーに包み冷蔵庫で保存したり、湯がいた後しっかり水分をきり適切なサイズにカットし、保存袋に入れることで冷凍庫でも保存が行えます。
葉を切り落とした大根は、まるまる一本そのまま肥料袋などにいれます。
大根をそのまま雪の中に入れてしまうと、外気に触れる事で冬の間に凍ってしまいその部分が腐ってしまいます。
また雪の降る寒冷地も積もった雪により大根が凍ってしまう恐れがあるので、土の中に入れる前に肥料袋などにいれておくと良いです。
肥料袋に入れた大根は、そのまま取り出しやすい場所の雪の中に埋めるか、畑の土の中に埋めていきます。
冬の間に降り積もった雪によって、必要な分が取り出せない…という事がないようにできるだけ自宅のそばなどが良さそうですね!
これ以外にも、昔ながらのやり方で藁を筒状に編み上げる「つぐら」を作り、その中に冬の間大根を保存するという方法もあります。
雪の中に埋める・土の中に入れる・つぐらに入れるのも、全て雪の下に埋もれても外気に触れない・一定の温度が保たれるといった長期保存をするための知恵が詰まっていますよね。
冬を越えた越冬大根は、雪国や寒冷地ならではの大根となっていますので、まだ雪の下で保存を行った事のない方は是非体験してみてくださいね!
雪国(寒冷地)での大根保存方法はどれくらい持つ?
雪国や寒冷地は冬の期間も長く、早ければ11月下旬~12月初旬には雪が降り始めますよね。
その年の初霜が降りる前に、大根の葉を切り落として長期保存の準備を行う事で冬の間中大根を保存する事ができます。
冬を越えた大根を越冬大根などと呼びますが、越冬大根は寒さを越える事でひと際甘さもあり、身もギュッとしまるという事でとても美味しいと言われています!
雪国(寒冷地)での大根保存方法において注意すべきこと
肥料袋や保存袋などに入れた大根でも、袋が破けていたり薄すぎる袋の場合、雪の重さに耐えきれず袋が破けてしまう事も考えられます。
そうすると外気に触れた大根は、その部分が凍ってしまい後から取り出した時にその部分が食べれないなんて事になってしまいます。
そのため、雪国や寒冷地で雪の中・畑の中に大根を埋める際は頑丈な肥料袋などに入れて外気に触れないように埋めるようにしてください。
また雪によって埋めた場所が分からなくならないように、分かりやすい目印を置いておく・雪から掘り出しやすい場所に埋めておくことも大事な事となっています。
豪雪地帯などは、例年雪による事故なども報告されていますので、普段から雪かきをし慣れている場所や安全な場所など、しっかり雪が積もる前に把握しておくことも大事ですよね!
美味しく・安全に食べるためにもしっかりと準備を行ってから大根の保存を行う様にしてください。
まとめ
今回は雪国や寒冷地でのみ行う事ができる大根の保存方法についてご紹介させて頂きました。
雪の降らない地域同様、霜が降りる前に葉の部分を切り落とし保存を行うのですが、雪国や寒冷地では初霜が降りるのも早くなっていますよね。
晩秋に収穫した大根はいつでも保存に回せるよう、保存用袋の用意や葉の部分を切り落としておく、また埋める場所の確保などできるうちに準備を行っていた方が良さそうです。
また、一度埋めてしまうと雪の状況によっては取り出す事も難しい場合もあるかと思いますので、1つの袋に全部入れてしまうよりも、いくつかの袋に分けて入れた方が必要な時に取り出しやすくもなるかと思います。
雪の降らない地域ではなかなか越冬大根を作る事は難しくなっているので、雪国や寒冷地ならではの特別な大根となる越冬大根。
是非安全を確保しながらも、甘さが詰まった新鮮な大根を保存してみてくださいね。